マルチプレックス測定 (生体分子多項目同時測定)

試験概要

サスペンションビーズアレイテクノロジーという技術を用いる事により、少量サンプルから、同時に多数 (最大100種) のサイトカインやバイオマーカーの定量・検出が可能です。血清・血漿や髄液、培養上清、細胞抽出液など様々なサンプルを用いた測定ができます。

マルチプレックス測定はサイトカイン (免疫・炎症応答反応) やアディポカイン、マイオカインなどの分泌因子解析に特に有効です。また、弊社では、ヒトPBMCやマクロファージ細胞株などの各種免疫細胞の培養から、被験物質処理、マルチプレックス測定によるサイトカインの解析まで、一貫して試験を実施することが可能です。

使用機器

Bio-Plex 200 (Bio-Rad)

特徴

ELISAでタンパクの定量をするとなると、1個の生体因子に対して1回のELISA測定しか対応できません。つまり、100個の生体因子を測定するとなると100回ELISA測定しなければならないのです。更に100個のELISA kitも必要となります。

ところが、マルチプレックス測定では少量のサンプルで、1回に最大100個の生体因子を測定することができます。

原理

Bio-plexを用いたマルチプレックスシステムのサスペンションビーズアレイテクノロジーの原理

測定対応キット・項目

対応キット

  • Bio-Rad
  • Merck
  • R&D systems
  • Thermo Fisher Scientific

測定可能項目

  • サイトカイン、ケモカイン、成長因子
  • 炎症系因子
  • 細胞内シグナル伝達に関る因子 (リン酸化、アポトーシスなど)
  • 糖尿病関連因子
  • アイソタイピング
  • 急性応答に関する因子
  • 腎毒性/障害 など

参考文献

The angiogenetic process as a theraputic target in cancer
Bridges EM et al., Biochem Pharmacol. 2011

Second generation multiplex immunoassays
Dale E et al., Bioradiations 2008

Regulatory T cells confer a circadian signature on inflammatory arthritis
L. E. Hand et. al., Nature Communications 2020


※博士号保持者が中心となって試験を担当します。